2024.07.19
グリーフケア
訪問看護ステーション和光の土屋です。
今日はグリーフケアについてお話しします。
今回、急逝されたご利用者がみえ、そのご家族から「近くに来た時には寄ってもらって、一緒に思い出話をしたい」とお声掛けいただき、担当看護師と作業療法士でグリーフケアに伺いました。
ご家族からご利用者を偲ぶ思いを聞きました。
「行きたいという場所へもっと早くに連れて行ってあげれば良かった。」
「いままでありがとうと、生きている間に言えなかったことが悔やまれる」
「友達もいない土地に嫁いで、よく頑張ってくれた。病気になって辛かっただろうに家事もやってくれて。感謝している事が生きている間に伝えられれば良かった」
そして私たちから訪問中にご利用者が話していた、ご家族への思いを伝えました。
いつも自分の体調よりもご主人の体調やご家族を気遣っていた事、ご家族やお孫さんと一緒に外出した時の嬉しかった気持ち、ご家族への感謝の気持ちを伝えるとともに、「みんなが気にしてくれてありがたい、面と向かっては言わないけどね!」と笑って話していた事をお伝えする事が出来ました。
私たちの思いをお伝えすると、ご家族は涙ながらに
「そんなふうに思ってくれていたなんて知らなかった、家族だとあまり家では話さないから。訪看さんのことは本当に信頼していて、訪問のあった日は機嫌が良くてよく笑っていました。私も日中仕事で家に居ないので、家内から今日はこんな運動をしたよ、こんな話をしたよと聞けて安心していました。普段親身になって関わっていてくれた訪看さんから、家内の思いが聞けて良かったです。本当にありがとうございました。」と話してくださいました。
今回急に亡くなられた為、ご家族はもちろん、スタッフも戸惑う中でのグリーフケア。
ご家族だけでなく、私たちも感情を表現し、共感し合うとても貴重な時間を過ごす事ができました。
計り知れない悲しみや寂しさの中、このような時間を共有させていただけた事を、心から感謝申し上げます。今回の経験を活かし、専門職として日々のケアに繋げていきます。